職場での仕事は、量産加工ラインで使用し摩耗した「カッター/ドリル等」を
「再研磨」する仕事で「削る/磨く」の作業がほとんどだったため、
エンジン弄りには、凄く役に立った(あの仕事は好きになれなかったが)
高校生の時に愛読していた「モーターサイクリスト誌」のチューニングアップ記事を
読み込んでいたので、どうすれば良いかは頭の中で判っていた(はず)
が、実際エンジンを目の前にすると、何処から手を付けたら良いか判らない
一番厳しい先輩の手伝いをしていたので(新人は、決まった先輩に付く)
あれこれ教えて貰った(前項のクランクの加工寸法のデータもそのひとつ)
同じ課に「製作係」なる部署が有り、クランクの外周はそこで削って貰った
斜め部分は、金鋸で切って磨き、コンロッドも軽量化して磨いた
磨いた部品を量産ラインのクランク組立部署に持って行き、
ベアリング/スプロケットを組み、「振れ」まで調整して貰った
後にも先にも、クランクを自分でチューニングアップしたのは、この1件だけだ
今はクランクウェイトを削るだけの簡単に済ませているが、
当時は、コンロッド鏡面研磨と軽量化まで徹底してやった
ロッカーアーム軽量化も、吉村さんの「CB72のチューニング本」を参考にした
兎に角往復運動部の軽量化には腐心した(やたらと穴開けはしないが)
マイルドなレーシングカムも組み込んで、ずいぶん「レーシングエンジン」っぽくなった
この時点のミッションは、ノーマルのままなので「S字」コーナーが難しかった
ラップタイムは、3分30秒付近で止まったままだったが、
走るラインも覚えて、面白くなって来た
同期4人から「落ちこぼれ」るかどうか不安が有ったが、
とにかく、毎週サーキットに通い真面目に練習した
4人の中で抜きん出たタイムを出す者は、まだ出ていない
そして、運命の5月「GW合宿」を迎える事になる
続く~