無限∞空間ー新館

1973 MFJ第3戦ノービス125 (CB125S鈴鹿レーシングSPL) 「21」於: 鈴鹿サーキット

レース事始(回顧)ー5(エンジン性能アップ)

職場での仕事は、量産加工ラインで使用し摩耗した「カッター/ドリル等」を
 
「再研磨」する仕事で「削る/磨く」の作業がほとんどだったため、
 
エンジン弄りには、凄く役に立った(あの仕事は好きになれなかったが)
 
高校生の時に愛読していた「モーターサイクリスト誌」のチューニングアップ記事を
 
読み込んでいたので、どうすれば良いかは頭の中で判っていた(はず)
 
が、実際エンジンを目の前にすると、何処から手を付けたら良いか判らない
 
一番厳しい先輩の手伝いをしていたので(新人は、決まった先輩に付く)
 
あれこれ教えて貰った(前項のクランクの加工寸法のデータもそのひとつ)
 
同じ課に「製作係」なる部署が有り、クランクの外周はそこで削って貰った
 
斜め部分は、金鋸で切って磨き、コンロッドも軽量化して磨いた
 
磨いた部品を量産ラインのクランク組立部署に持って行き、
 
ベアリング/スプロケットを組み、「振れ」まで調整して貰った
 
後にも先にも、クランクを自分でチューニングアップしたのは、この1件だけだ
 
今はクランクウェイトを削るだけの簡単に済ませているが、
 
当時は、コンロッド鏡面研磨と軽量化まで徹底してやった
 
ロッカーアーム軽量化も、吉村さんの「CB72のチューニング本」を参考にした
 
兎に角往復運動部の軽量化には腐心した(やたらと穴開けはしないが)
 
マイルドなレーシングカムも組み込んで、ずいぶん「レーシングエンジン」っぽくなった
 
この時点のミッションは、ノーマルのままなので「S字」コーナーが難しかった
 
ラップタイムは、3分30秒付近で止まったままだったが、
 
走るラインも覚えて、面白くなって来た
 
同期4人から「落ちこぼれ」るかどうか不安が有ったが、
 
とにかく、毎週サーキットに通い真面目に練習した
 
4人の中で抜きん出たタイムを出す者は、まだ出ていない
 
そして、運命の5月「GW合宿」を迎える事になる
 
続く~