無限∞空間ー新館

1973 MFJ第3戦ノービス125 (CB125S鈴鹿レーシングSPL) 「21」於: 鈴鹿サーキット

レース事始(回顧)ー6(改善作業)

入社して1年が過ぎると、会社生活にもすっかり慣れ
 
オートバイ部にも新人の顔がちらほら見られる様になっていた
 
1期下の小嶋君・佐藤君も入部してたはずだが、記憶がない
 
先輩の手伝い(専属メカニック)をしながら
 
自分の走行練習にも精を出していた
 
が、中々速く走れるようにはならない
 
更に1年後には「キ〇ガイ5人組」と呼ばれる事になったが
 
この頃は「どんぐりの背比べ」で抜きん出て速いヤツはいない
 
なぜか?と今思い出すに、「マシン造り」からやっていたせいかも
 
ホンダには市販レーサーなんぞは存在しなかったので
 
自分で何とか「作り込み」をして行く(飯島君は先輩のお下がり)
 
下手な溶接も「ガス溶接」の「許可証」を取得して
 
「アイデアルーム」での作業を進めた
 
穴あけ/旋盤/簡単な板金等、機械科卒なので何とか出来たが
 
FRP」だけは初体験だった(存在は知っていた)
 
ボロのCS90用FRPタンクを先輩から貰ったのだが、
 
CB125Sに、すんなり取りつかないのは当たり前で
 
なんとか付けたいので、FRPのやり方を先輩に聞いたのだが
 
誰も教えてくれない(知らなかった?)ので自分で勉強した
 
職場(工機課)の近くに「合成樹脂課」が有り、材料を貰ってきた
 
主剤(ポリエステル樹脂)/硬化剤/ガラス繊維、施工方法も教えて貰った
 
硬化剤の割合を間違って「煙」が出た事もあったが、
 
そのうち、やり方はマスターした(今も得意作業で有る)
 
CSのタンク後部下側に増量部を設けたいので、
 
粘土を盛ってその上にガラス繊維を貼り込んで、
 
自力(ここ強調)で、何とか完成させた(パテは使わない)
 
CB50の鉄タンクと交換してら、やっとレーサーらしくなった
 
黒く塗ったフレームも色気が無いので、シルバーに塗り替えて、
 
少しづつ「個性」有る外観に進化して行った
 
半年前に作ったマシンとは、すっかり様変わりして気分は良かった
 
徐々に、走り/マシンのレベルも上がって来た  
 
ただ、もう少し「何か」が足らなかった
 
続く~